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タイ 海外からの観光客の展望

タイのクラビ島 旅行

タイ観光庁(TAT)の戦略

世界保健機関(WHO)は2023年5月5日、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を終了すると発表しました。ワクチンの普及などで死者数が大幅に減ったためで、2020年1月末に始まった緊急事態は3年3ヶ月で終了しました。

タイ観光庁TATは、今年の観光収入が2兆3,800億バーツに達すると予想しており、 これは2019年のパンデミック前の水準の約80%に相当します。このうち1兆5,000億バーツは外国人観光客によるもので、残りは地元観光客によるものです。今年2,500万~3,000万人の外国人がタイを訪れると予測しています。

中東

スワンナプーム空港

タイ観光庁(TAT)は、市場に新たな観光成長エンジンとして、東ヨーロッパ、中央アジアに目を向け、今年下半期に中東からの旅行者を呼び込みたいと考えています。

タイが昨年初めにサウジアラビアと完全な国交を回復して以来、中東からの高額支出の観光客を誘致する取り組みを強化しています。TATによると、昨年タイを旅行した中東からの観光客の数は31万4,882人で、その内サウジアラビアからは約10万人、アラブ首長国連邦(UAE)からは約6万6,000人でした。中東からの旅行者はタイでの滞在期間が比較的長く、高額な支出をするグループと考えられています。

中東におけるタイの観光促進の一環として、 TATは、5月1日~4日までドバイで開催された第30回 アラビアン・トラベル・マーケットに参加しました。タイへの旅行を促進するため、ラヨーンやチャンタブリーでのトロピカルフルーツの試食やフルーツビュッフェなどのマーケティングイベントを計画、ホアヒンでドリアンを宣伝するスケジュールも作成しています。

中国

2023年1月~4月までに80万人以上の中国人観光客が到着しました。 タイ観光局(TAT)は、 航空便の増加とハイシーズンの需要流入のおかげで、電子ビザの問題は解決され、2019年(コロナパンデミック前)と同様に10月には中国市場が月間到着者数100万人にまで急増することを期待しています。

TAT東アジア地域マーケティング担当者は、中国人観光客の増加が今年500万人を超え、4,460億バーツを生み出す見込みであると述べました。

タイと中国間の運航枠は、4月から10月までに合計600万席、月平均は60万席から90万席となります。
毎日およそ1万人の中国人がタイを訪れており、5月初めのレイバーデーの休暇中には1日あたり1万8千人から2万人にピークに達しました。10月に7連休となる中国の国慶節もチャーター便の運航が増え、年末にかけて旅行需要が加速するだろうと述べました。

中国人団体旅行者のビザ申請能力の制限について、TATがこの件について外務省と協議すると述べ、中国人旅行団体向けの電子ビザ申請システムでは、毎月84,000件の申請が可能です。有望な成長にもかかわらず、中国語を話すスタッフの不足や中国人の消費行動に対応するための金融技術の開発などが課題として挙げられています。1月~4月までの外国人観光客850万人のうち、中国人観光客は84万3920人でした。

インド

タイのパタヤ

TATは、2023年約60万人のインド人観光客がパタヤを訪れ、パンデミック前と同程度の数字になると予測しています。パンデミック以前は90万人以上のインド人観光客がタイを訪れ、約60万人がパタヤを訪れていました。2019年にはインド人観光客は、中国人、ロシア人に次いで3番目に多い外国人観光客グループでした。

インド人観光客の主なグループは、セミナーに参加するグループと自由な個人旅行者の2つで、セミナー参加者は通常5月から8月まで、個人旅行者は一年中パタヤを訪れています。セミナー参加者の予想消費額は1日あたり2,000~3,000バーツ、個人旅行者の予想消費額は1日あたり1,000~2,000バーツです。

今後もタイを訪れる外国人観光客はますます増加するでしょう。

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