中秋の名月が満月と同日は8年ぶり
今夜は中秋の名月です。8年振りに満月と同日のため、真ん丸なお月様を見ることができます。日本では各地で見ることができたようですが、あいにく雨季のバンコクの空は雲に覆われてみることができません。時間の経過とともに雲の合間からでも見れることを期待したのですが、雨が降り出しました。
中秋の名月とは
中秋の名月とは、月の満ち欠けをもとに1ヶ月の日付を決める太陽太陰暦(旧暦)の8月15日の夜に見える月のことです。旧暦では1年を3ヵ月毎に分けて、1月〜3月を春、4月〜6月を夏、7月~9月を秋、10月〜12月を冬としています。
7・8・9月と続く秋の真ん中にあたる8月の十五夜の日を中秋とし、その日に見える月を中秋の名月として愛でるようになりました。中秋の名月を愛でる習慣は平安時代に中国から伝わったとされています。
中秋の名月は満月とは限らない
中秋の名月のイメージは満月ですが、実は満月の日付と同じになるとは限りません。中秋の名月は旧暦の日付(新月からの日数)で決まりますが、満月は、太陽、地球、月の位置関係で決まるためです。
月の公転軌道が楕円形であり、新月から満月までにかかる日数が13.9日から15.6日と大きく変化します(国立天文台より一部抜粋)以上の要素から、中秋の名月と満月がずれることの方が多いです。
2022年と2023年も中秋の名月と満月の日付が重なりますので、今夜バンコクではお月見ができませんでしたが、来年に期待です。
タイの中秋の名月
タイでは日本のように中秋の名月を愛でることは、一般的ではありません。中国では中秋節と呼ばれるの伝統的な祝日です。そのため「春節」などと並ぶ四大祭として知られ、タイでは中国系の人々を中心に、華やかなお祝いムードに包まれます。家族団らんで食卓を囲み、美しい月を愛でます。また、満月に見立てた大きな「月餅」を家族で分け合って食べると、絆が一層強くなると信じられています。
月餅
月餅は古代中国では中秋節のお供え物として用いられました。硬めの生地の中に餡が入った中国の伝統的なお菓子です。満月のように丸く平たい形が「家族の輪」「団欒」を象徴するといわれており、家族で丸い月餅を均等に切り分けて食べ、家族の幸福を祈るのが中国の習わしです。
タイでも中秋節に合わせて、店頭にはたくさんの月餅が並びます。中秋節の風習は、台湾・香港などの中華圏の地域の他、韓国やベトナムなどにもみられます。
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