非常事態宣言が発令されて5ヵ月
タイのコロナウイルス感染拡大に伴い非常事態宣言が発令されたのが3月26日です。最初は1ヵ月後の4月30日まででした。その後、毎月延長され続け9月30日までになりました。非常事態宣言は9月30になると半年に及びます。
今回の延長は国家安全保障理事会(NSC)の提案によるもので、COVID-19状況管理センター(CCSA)が発表しました。
2020年8月22日の感染状況
新規感染者数:1人、合計死者数:58人、回復者数:3219人、治療者数:113人、累計:3390人です。新規感染者は国外(シンガポール)からの帰国者1人で、国内の感染者は確認されていません。
非常事態宣言延長理由
タイではコロナウイルスの感染者は国内で0人に抑えられ、WHOから感染者の抑え込みに成功している国としてピックアップされています。以前ニュージーランドと共に感染者の抑え込みに成功している例として映像の撮影も行われていました。タイの国内でも感染者0人なのに、非常事態宣言を出す必要があるのかと疑問の声もあがります。
帰国者の2週間の強制隔離のための法律として必要と政府はこれまで通りの見解です。ただ国内では大学生を中心に反政府集会が数多く行われていて、そのための対策ではないと国家安全保障理事会(NSC)は弁明しています。
反政府集会
感染者0人で抑え込まれている現在の状況で、非常事態宣言は矛盾があります。GDPが落ち込む中、政府の対応に学生が集会を行うのも無理はありません。タイでは集会の届け出を出す必要はありますが、集会は普通に行えます。
民主記念塔での集会が多いです。民主記念塔は1932年、シャム王国時代の絶対王政から立憲君主制に導いたシャム・クーデターを記念して、1939年に建設されました。「立憲革命」または「1932年革命」と呼ばれます。
タマサート大学内で、大規模な集会も開催されました。集会はバンコクだけでははなく、全国に広がっています。また大学生が中心ですが、中高生も集会を行っていて今後も続くと思われます。
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