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ANAグループのAirJapan(エアージャパン)が運航休止に

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エアージャパンは2026年3月をもって休止

ANAホールディングスは、2025年10月30日、次期中期経営戦略の一環としてブランド戦略を見直し、航空ブランドAirJapan(エアージャパン)2026年3月をもって休止し、ANAブランドに統合すると発表しました。

2024年からANA、Peach、AirJapanの3ブランド体制で展開してきましたが、国際情勢の変化や機材納入遅延などを受け、経営資源をANAブランドに集中させる方針です。

AirJapan(エアージャパン)

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エアージャパンは2022年3月にANAとピーチの中間に位置する中距離国際線の新ブランドとして設立しました。成田国際空港を拠点に運航するバンコク、ソウル、シンガポールの3路線は3月末で終了します。最終便は2026年3月28~29日となります。東南アジアを結ぶ路線として2024年2月に事業を始め、格安航空会社(LCC)に近い価格で質の高いサービスを提供してきましたが、2年ほどで撤退を決めました。

ANAの国際線事業を拡大する目的があり、エアージャパン社員約1000人はANA国際線の一部路線の客室乗務員などを担当し、グループ全体の機材や人材不足などに対応します。

今後はフルサービスキャリア(FSC)のANAと格安航空会社(LCC)のPeach(ピーチ)の2ブランドで事業を展開し、グループ全体の収益力と競争力を高めるとしています。

休止の要因

ANAとPeachの2ブランド方針に転換する主要因となったのが、2022年2月から続いているウクライナとロシアの戦争です。戦況が泥沼化したことで、航空機がロシア上空を飛行できず、特にANA欧州路線の飛行時間が約3割増加、グループ全体で燃料コストの増加はもちろん、納品予定だった航空機やエンジンの部品供給にも影響が出ました。

米ボーイングは10月29日に発表した2025年7-9月期(第3四半期)決算で、次世代大型旅客機「777X」の納品が2027年にずれ込む見通しを示し、航空事業の要となる機材確保の面で、不透明感がさらに増しました。

エアージャパンは2025年3月期通期で売上高117億円(同803.6%増)。10月30日発表の2026年3月期中間決算では売上高49億円(同17.9%増)と、順調に成長してきましたが、ボーイング社の影響で2025年度末に6機体制にする当初計画が遠のき、機体数増のためにはHD内の保有機体で調整する必要が出ていました。

ANAの国際線が好調で、エアージャパン向けに機材を配分することが難しかった。国際線で毎日運航できていない路線もある中で3機をANA向けに有効活用し、グループ利益につなげることが適切という結論に至りました。

エアージャパン休止の影響

エアージャパン休止で、東南アジアからの利用者に影響に関して、ANAやピーチでもカバーしている路線であるため、ANAグループでカバーするネットワークが減ることにはならないようです。今後はピーチとANAブランドで最適なマーケットをしっかりとカバーしていくことになります。LCCピーチは、関西国際空港からバンコクとシンガポール路線を就航させています。

私は日本一時帰国の際、エアージャパンを利用したことはないのですが、2年弱で休止は残念です。

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