災害時に市民へ迅速に警報を届ける「セルブロードキャストシステム(CBS)」
タイ政府は2025年5月2日、災害時に国民へ迅速に警報を届ける「セルブロードキャストシステム(CBS)」の初の実地試験を5ヶ所(チェンライ県庁、ウボンラチャタニー県庁、スパンブリー県庁、ソンクラー県庁、バンコク・チェーンワッタナー通りの政府総合庁舎(A棟およびB棟))で実施され、警報が1分以内に配信されるという良好な結果を報告しました。今回は、突発的な洪水や急激な水流の発生を想定したシミュレーションで、国内の主要3キャリアすべてのネットワークを通じて、AndroidおよびiOS端末に対し一斉に通知が行われました。
試験はおおむね良好と評価されましたが、災害予防・軽減局の局長によると、送信時間は10分間にわたり、試験エリア外の半径1.5キロメートル内に信号が一部漏れたことが確認されたとのことです。この問題は、地域ネットワークのカバー率の不完全さによるものであり、今後の調整で改善される見込みです。
端末のバージョン
セルブロードキャストシステム(CBS)の受信には、Android端末ではバージョン11、iOS端末ではバージョン18への更新が必要です。2Gまたは3G回線を使用している約300万番号については、CBSの代わりにSMSで10分以内に通知が届く仕組みとなっており、CBSとSMSの両方を併用することで、確実かつ広範な警報配信が可能になります。
CBSシステムは、災害発生時に対象地域のすべての携帯電話に対して、リアルタイムで警報メッセージを送信できる仕組みです。事前の登録や電話番号は不要で、端末がサイレントモードであっても、警報音が強制的に鳴動します。
政府報道官はこの試験は、災害時に国民へ迅速かつ正確に情報を届けるための重要な一歩です。と述べています。CBSアラートは、地震や地滑り、洪水、大規模事故などの災害に備えたもので、国際標準に準拠して開発されています。
5月7日PM1時のCBSテスト

2回目のCBSテストは5月7日PM1時に、ランパーン、コンケーン、ナコンサワン、スラタニ-、バンコクのディンデーン区で実施されました。私はディンデーン区に住んでいるので、CBSテストの警報を受け取りました。警報はタイ語と英語の併記で、なぜかタイトルは日本語です。
PM1時にけたたましい音が鳴り、ビックリしました。日本の場合、地震速報ですと案内のメッセージが流れますが、警報音だけだったので、スマホの画面をを見てテストだと判りました。最近、バンコクも地震で揺れたし、タイは洪水被害も多いので、警報システムは重宝すると思います。
5月13日PM1時のCBSテスト
次回は5月13日PM1時に、チェンマイ、ウドンターニ、アユタヤ、ナコンシータマラート、バンコクで県単位の大規模CBSテストが行われます。
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