代表監督解任からわずか9日
石井氏がタイ代表監督を突然解任されたのは、タイ代表を台湾に連勝させ、2027年サウジアラビアで開催されるアジアカップ決勝進出の望みを復活させたわずか数日後のことでした。電撃解任からわずか9日の10月30日(木)タイT1のBG Pathum United(BGパトゥム・ユナイテッド)の新監督に就任することを正式に発表しました。
BG Pathum United(BGパトゥム・ユナイテッド)

BGパトゥムには、タイ代表でコンサドーレ北海道でもプレーした、MF チャナティップ、MF 野津田岳人選手が所属しています。クラブは公式声明で「日本人指導者をクラブの新しいヘッドコーチとして正式に任命でき、大変嬉しく思っています」と歓迎の意を表しています。
BGパトゥムは2020-21シーズンにタイ・リーグ1を制したことがあり、タイFAカップやタイ・リーグカップでも優勝歴を誇るチームで、タイでは唯一ユニフォームのスポンサーがNIKEです。
石井監督の就任は、今シーズン安定感に苦しんでいるBGパトゥムにとって厳しい時期に行われました。今シーズン9試合を終えてT1の順位表で4勝2分3敗の勝ち点14で5位につけています。AFCチャンピオンズリーグ2でも苦戦しており、グループHの3試合でわずか勝ち点3しか獲得できていないため、グループステージ突破も厳しい状態です。
昨シーズン途中からチームを率いていたスパチャイ・コムシルプ前監督の解任を10月3日に発表していました。以降はヴラディミール・ヴョヴィッチ氏が暫定的にチームを率いていましたが、タイ国内での実績を誇る石井氏を新たに招へいし、上位争いを目指すことになります。
初戦は11月2日(日)10節アウエーでチョンブリー戦
石井監督の経歴

石井監督は2019年にタイで監督としてのキャリアをスタートし、サムットプラカーンをタイリーグ1で6位に導びきました。2021-2022シーズンの第2戦でBuriram United(ブリーラム・ユナイテッド)の監督に任命され、2021-2022シーズンと2022-2023シーズンでリーグ戦・FAカップ・リーグカップの国内三冠を2年連続で達成しました。BGパトゥム・ユナイテッドの監督がタイで3番目のクラブとなります。
2023年にタイ代表監督に就任し、カタールで開催されたAFCアジアカップ2023でタイ代表をベスト16に導きました。また、2024年のキングスカップではタイ代表を優勝に導き、今年の大会では準優勝を果たしました。
FIFAワールドカップ2026アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選では、グループCを韓国、中国に次ぐ3位で終え、最終予選進出はならず。ASEAN三菱電機カップ2024でも決勝でベトナム代表に敗れ、準優勝となりました。
タイ代表

タイ代表の後任にはU23テクニカルディレクターの英国人アンソニー・ハドソン氏が指名されました。
タイ代表は11月10日から18日までのFIFAデー期間中に活動を再開し、11月13日にシンガポールとのフレンドリーマッチ、11月18日にコロンボでスリランカとのアジアカップ予選に臨みます。
タイサッカー協会(FAT)は、アジアサッカー連盟(AFC)とASEANサッカー連盟(AFF)に書簡を送り、シリキット皇太后陛下への敬意を表して代表チームのユニフォームを黒一色に変更する許可を求めています。FATはまた、国内リーグの試合やタイの試合の前に1分間の黙祷を捧げるよう要請しました。



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